思い出の味?
帰省の際、数年ぶりに高校生のころに使っていた駅を訪れた。駅裏の駐輪場も、段差が低く(自分にとっては)歩きづらい階段も全く当時のままで何とも不思議な感じであった。
あまり昔のことは思い出さないたちであるが、このときばかりはあれこれと思い出が頭の中に現れた。
もう撤去されていたが、駐輪場を出たところに自販機があり、寒い冬の帰り道はそこで「おしるこ」か「コーンスープ」を買って、手とお腹の中を温めながら帰っていた。雪が降った日は自転車では通わなかったから家までの15分の道のりが誰にも煩わされない、一人きりの特別な時間に感じていて、いろんなことを考えていた。宇宙とか地球とか大きなことから、その当時書いていたちょっとした物語の構想とか本当にいろいろなことを。
中学生の頃から好きだった女の子と偶然駐輪場所が隣となり、たまに帰りが一緒になると会話をするだけなのにドキドキして、内容なんかは覚えてないが、その時間がとても自分にとって大事だったものだ。今、彼女は何をしているのだろうか。
思い出の味は甘酸っぱいかと言えば、自分の中ではわずかに異なり、おしるこの甘さと雪の冷たさとともにある。おもしろいことに夏の頃の思いではほとんど無く、当時を思い出すとだいたいが秋から冬にかけての映像なのだ。